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麦踏とDaBo創設の話

麦踏は、DaBo創設のきっかけとなったプロジェクトです。

古民家をパン屋さんに改修し、店へのアプローチと縁側の設計・施工を行いました。

 

【対象建物】

神奈川県の江の浦にある、築70年ほどの古民家

【お施主様の要望】

「この場所に『隠れ家のようなパン屋さん』をオープンさせたい」

【敷地条件の整理】

・敷地周辺は人通りが少ない

・前面道路は高速道路の抜け道にもなっており、車の交通量が多い

・「天正庵」という、その昔豊臣秀吉と千利休が戦時中に一休みしていたという茶室の跡地で、たまに歴史マニアの人たちが訪れる場所でもある

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上記より、隠れ家でありつつも車から見ても目を惹く外観にすることが求められました。

 

 

改修対象となるのは大きく分けて店舗部分とアプローチ・縁側部分の二ヶ所。

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後にDaBoを主催するメンバーはアプローチ・縁側部分の設計・施工に携わっていました。

設計のポイントは2つあります。

 

 

-操作1-

塀と植栽を撤去し「新たな玄関」を設けました。建物のファサードをデザインしました。

対象建物は元々ブロック塀と鬱蒼とした植栽に覆われており、通り側からは建物は全く認知できない状態でした。

「隠れ家のようなパン屋さん」を望まれてはいましたが、この状況ではそもそも発見すらしてもらえない外観だったので、塀と植栽をほぼ全て撤去することにしました。

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そうして、あらわになった建物外壁面をこの建物の「新たな玄関」として位置付け、建物のファサードをデザインしました。

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-操作2-

新たな玄関と店舗部分を繋ぐ道を、建物内部に貫通させました。

縁側の活用を促すと同時に、「建物全体の雰囲気を感じながら」店舗へアプローチするというシークエンスを生み出しました。

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これによりお客さんが建物の魅力に気づき易くなり、パンを買った後もしばらくくつろいでいきたくなるような空間体験を目指しました。

 

基本設計が終わり、現場での作業に移ってからも、検討は続きました。

ファサード 面を構成するルーバーは、塗装では既存建物との調和が図れなそうだったので、ガスバーナーであぶって風合いを出すことにしました。

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縁側と内側の道を仕切る間仕切りは、既存建具の障子を剥がすことにより格子戸にしました。仕切られつつ景色は感じられる間仕切りを実現しました。

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こうした現場で生まれたアイデアが最終的な仕上がりに大きく寄与していくプロセスを経験しました。

 

パンがとてもおいしいこともあり、今もたくさんの方に使っていただけているようです。

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この建物の完成披露会の時に、現在のお施主様から箱根でのプロジェクトのお話をいただきました。

それがきっかけでDaBoを設立するに至りました。

 

DaBoではこれからも一つ一つのプロジェクトを大切にしていくことで、新たなプロジェクトに繋げていこうと思っています。

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